妙心寺(みょうしんじ)
京都府・妙心寺は、臨済宗妙心寺派の大本山です。御開山は応・燈・関の無相大師・関山慧玄(むそうだいし・かんざんえげん)で、臨済宗・中興の祖と名高い白隠慧鶴禅師の師を遡っていくと、妙心寺に辿り着きます。
妙心寺は室町幕府の官寺・五山叢林(ござんそうりん)に含まれていない林下(りんか)の寺ですが、妙心寺派の寺院は国内の臨済宗寺院の半分以上を占めています。
江戸時代に中国臨済宗の正統後継者である隠元隆琦(いんげんりゅうき)禅師が来日し、黄檗宗(おうばくしゅう)を開いた影響で、権力と結びついて腐敗した日本臨済宗は衰微しました。しかし、白隠慧鶴禅師が公案禅(こうあんぜん)を確立してから、立場が逆転したという経緯があります。