黄檗三叢林(おうばく さんそうりん)
東光寺(とうこうじ)
山口県の東光寺は、鳥取県の興禅寺、仙台の大年寺と共に、黄檗三叢林の一つに数えられています。三叢林はその地域の権力者である藩主から帰依される事で勢力を伸ばしました。因みに、大年寺は仙台藩の伊達家、興禅寺は鳥取藩の池田家、東光寺は萩藩の毛利家の菩提寺です。
興禅寺(こうぜんじ)
黄檗三叢林の一つに数えられ、鳥取藩の菩提寺でもある興禅寺。その近くには鳥取東照宮があり、少し離れた所に池田藩主の墓地があります。元は臨済宗妙心寺派の寺でしたが、1964年に黄檗宗に改宗したそうです。
大年寺(だいねんじ)
大年寺は、仙台伊達藩の4代目藩主・伊達綱村が創建し、隠元禅師の高弟であり黄檗宗三世の鉄牛道機(てつぎゅうどうき)禅師が開山した禅寺です。伊達藩の帰依により一大勢力を誇りましたが、明治時代の神仏分離令の影響で衰退し、ほぼ廃寺に近い状態になりました。
往時の建造物は惣門を残すのみですが、大年寺の霊園と伊達藩主の墓地は現存しています。しかし、墓地の無尽灯廟(むじんとうびょう)は令和3年2月13日に発生した地震で倒壊してしまい、現在も修復されていません。