風飡水宿・聖地巡礼編
聖地巡礼の旅に出よう!
管理人は聖地巡礼の旅をライフワークにしており、全国の有名な神社仏閣を車中泊・キャンプ旅で参拝しています。昔の人達は徒歩で全国を巡りましたが、今は公共交通機関が発達していますし、自家用車やバイクという手段もあるので、随分と楽になりました。
「かわいい子には旅をさせろ」と言いますが、実際に旅に出てみると学ぶ事の多さに圧倒されます。旅の最中は様々な困難に直面しますが、その困難と向き合う事で我々は人として成長していきます。また、神社仏閣が持つ深い歴史に触れれば、それまでとは全く違う新しい価値観を得られるかも知れません。
その際、ホテルや旅館を利用せず、車中泊・キャンプ旅オンリーにすると、得られる人生経験が何倍にも跳ね上がります。それだけ大変だという事なのですが、旅を終えて自宅に戻ってきた時の安心感と達成感は、人ひとりを変えるのに十分なインパクトがあります。
最初は私も一泊旅行が限界でしたが、旅慣れるにつれて余裕が出てきて、東京から伊勢神宮まで自動車で日帰りしたり、二泊三日の車中泊で出雲大社に参拝したりと、かなりの無茶が出来るようになっていきました。今では2~3時間程度の運転は、近所の散歩と変わらなくなっています。
運転中は好きな音楽を流したり、大声で歌ったりしていますし、キャンプ中は自然の音に耳を傾けたり、無心に焚火を見つめたりしています。神社仏閣に着いたら現地の雰囲気を満喫し、歴史のロマンに思いを馳せる訳ですが、今の私にとって、これよりも尊い時間はありません。
最初は聖地巡礼の記念品として御守りを集めていましたが、どんどん御守りが増えて収拾がつかなくなってしまったので、断腸の思いで整理しました。これは聖地巡礼をする人に共通する悩みであり、増える一方の御守りに困った人達は、次第に御朱印だけか入手困難な限定品のみを収集するようになっていきます。
因みに、私が所持しているものの中で最も入手困難な御守りは、三重県・伊勢神宮(いせじんぐう)の木守(きまもり)です。これは式年遷宮で使用された御用材の端材を加工したもので、現在はほぼ入手不可能です。次の式年遷宮は2033年なので、頒布される事を信じて待つしかありません。
次に入手困難な御守りは、奈良県・丹生川上神社の天平瓮(あまつ ひらか)です。天香具山(あめのかぐやま)の土で作られた埴土守りを、月参りで一年かけて12個集めると、この祭器に奉製していただけます。月参りが前提なので入手条件は厳しいものの、間違いなく国内最強クラスの授与品です。
月参りが困難な場合は、丹生川上神社の上社(かみしゃ)、中社(なかしゃ)、下社(しもしゃ)の三社巡りで御朱印集めをしましょう。和紙で出来た特別な御朱印帳は、インテリアとしてもカッコイイです。
茨城県・鹿島神宮では、韴霊剣(ふつのみたま の つるぎ)を模した御神刀を授与していただけます。入手自体は困難ではありませんが、値段が約5000円なので手を出し難いです。重量は1kg前後と、実物の打刀(うちかたな)とほぼ同じくらいです。私は坐禅修行の体力作りとして、毎日この剣を振っております。
長野県・諏訪大社(すわたいしゃ)では、上下四社の社殿の四方に立てられている「御柱」を加工した御守りを授与していただけます。七年に一度の「御柱祭り」で立て替えられ、お休みとなった古い方の御柱がお守りとして加工されるのですが、過去に信仰の対象になったものを身に付けられるチャンスは、そう多くありません。
愛媛県・石鎚神社では、十種神宝(とくさ の かんだから)の御守りを授与していただけます。袋の中には十種神宝の焼き印がされた八角形の板が入っています。入手は簡単ですが、十種神宝の意味と価値が分かっていなければ、入手しようという気が起きません。
和歌山県・熊野那智大社の飛瀧神社の御神杯と延命御守です。この盃で那智の滝にある御神水をいただくのですが、その後は御守りとして大事に扱ったり、神棚で塩や水や酒をお供えする為の祭器にします。この御神杯は100円で入手可能ですが、意味と価値が分からないとスルーしてしまいます。
仏教系の御守り
これは東京都・護国寺のチベット・フィスティバルで購入した、携帯用の仏壇です。現在、チベット仏教は中国共産党の侵略により滅びかけており、入手の難易度は非常に高くなっています。もしこれに近い形の携帯用仏壇を見かけたら、速やかに入手して手厚く保護しましょう。
山形県・湯殿山大日坊(ゆどのさん だいにちぼう)では、江戸時代中期の僧侶である真如海上人(しんにょかい しょうにん)の即身仏(そくしんぶつ)を御本尊とし、その衣の切れ端が入った御守りを頒布しています。
真如海上人は即身仏になる為の過酷な修行をやり遂げて、最後は肉体を保存する為に漆(うるし)まで飲んだそうです。何故か国内での知名度はイマイチですが、海外では非常に有名な聖者であり、その衣は奇跡を起こすと評判です。この御守りは大日房のHPでも販売しています。
下の写真は、知る人ぞ知る奈良県・金峯山寺(きんぷせんじ)の五嶽神鏡(ごがくしんきょう)です。縦6cm横5cmの真鍮製で少々重いのが難点ですが、裏面には道教の呪符である五嶽真形図が刻まれており、表側は鏡面仕上げになっています。
修験道の開祖である役小角は奈良県・飛鳥寺で雑密・孔雀明王法を授かり、生駒山中で山岳修行を積んで前鬼と後鬼を調伏し、大峰山・山頂で金剛蔵王権現を感得し、金峯山寺を開山しました。
最澄や空海が純密(じゅんみつ)を説く前の密教を雑密(ぞうみつ)と言い、マントラの力によって奇特を起こす事に主眼を置き、あらゆる呪術を取り込みました。そして五嶽真形図は、道教の神である太上老君の命令によるものです。
あなたも全国の神社仏閣を巡る旅に出て、貴重な御守りをゲットしてみてはいかがでしょうか。