うつ病とソロキャンプ
今週の動向
キャンプ仲間の茶柱さんと一緒に熊野本宮大社に参拝し、和歌山県の川湯温泉の近くにあるキャンプ場でテント泊をしました。管理人は熊野三山・本宮大社参拝は二回目ですが、茶柱さんは今回が初めてです。
本宮大社の本殿は撮影が禁止で寂しい限りですが、決まりなので仕方がありません。
パワースポットとして見るなら、本宮大社の近くにある大斎原(おおゆのはら)の方が優れていますが、決して本殿の雰囲気が劣っている訳ではありません。因みに、大斎原も撮影禁止なので、どんなに素晴らしい写真が撮れる状況でも、カメラマンは涙を呑むしかありませぬ(笑)
川湯野営場は本当にステキな所なのですが、近くにスーパーマーケットが無いので、co-opか道の駅で買い物をしなければなりません。野営場では薪と野鹿の狩猟肉を購入する事が出来ますが、他の食材は現地調達ではなく、最初から持って行った方が良いと思います。
野営場からすぐの所に仙人風呂があるのですが、男女混浴なので水着か湯帷子を着て入浴します。仙人風呂の開設は12月~2月の間だけなので、体験するならこの時期しかありません。まあ、私たちは一人250円で入浴できる公衆浴場を利用しましたけどね。
公衆浴場の湯質は最高ですし、ちゃんとドライヤーも備え付けてありますが、石鹸やシャンプーは無いので利用するならお風呂セット必携です。
今回は色々あって動画を撮影する暇が無かったので、まとめ動画ではなく宵闇と焚火と川のせせらぎの動画になりました。七分間の短い動画ですが、個人的にはこれはこれで悪くないと思っています。ループ再生とHD推奨です。
茶柱さんは、この日の為に自費でテント・シュラフ・マットレスを購入し、念願のソロキャンプ・デビューを果たしました。しかし、まだキャンプ用ギアの知識が無い為、とりあえず手ごろな値段のギアを適当に買い集めたそうです。
私もキャンプを始めたばかりの頃はそんな感じでしたし、経験を積めば自分なりのスタイルが出来ていくので、あまりギアに関して余計な口出しをしませんでした。その代わり、寒さを乗り切れなかった時の事を考えて、余分に毛布を持って行く事にしました。
茶柱さんは、以前からメンタルの問題を克服する為に「生き抜く力」を養いたいと考えていて、敢えて厳しい環境に身を置く事で、それを身に付けようとしてきました。12月の半ばにソロキャンデビューするのも、楽しみよりも自己鍛錬の意味が強かったようです。
しかし、テントの設営→焚火→料理→慣れない寝床→朝食の準備→撤収の流れは、今の茶柱さんのキャパを完全にオーバーしていました。
事前に家の中でテントの設営→撤収の練習をしていても、ペグの打ち込みやロープを張る事までは練習していません。日が落ちて暗くなると物が見えにくくなるので、焚火や料理も難しくなりますし、普段以上に足元の注意もしなければならなくなります。
ランタンなどの光源不足の影響もありましたが、時間が経つにつれて茶柱さんの挙動が怪しくなっていき、やがてヘッドライトさえ点灯させずに暗闇の中でゴソゴソと動き回るようになりました。
見かねて声をかけてみると、ヘッドライトの電池が切れたのに代わりの電池が無かったり、御飯を炊きたいのに米を持ってくるのを忘れてしまったりしたそうです。私に言わせると、単なる「キャンプあるある」な話に過ぎませんが、ソロキャン初体験の茶柱さんにとっては大問題です。
話を聞いてみると、試したい事は沢山あるのに、盛り込み過ぎて何から始めれば良いのか分からないし、必要なギアを何処に収納したのかも分からない。そもそも家事も満足に出来ない状態なのに、キャンプでは普段とは違う不慣れな作業をしなければならない。疲れた。もう嫌だ。しんどい・・・。
茶柱さんはどんどんネガティブな発言が増えていき、やがて「鬱病患者にソロキャンプなんか無理だ」と言う短絡的な結論を出してしまいました。
茶柱さんと出会って一年ほどになりますが、対話の最中に度々「やりたい事」と「出来る事」が乖離していると思う事がありました。つまり、自身でも何故そう設定したのかも良く分からない高過ぎる理想に、一生懸命に合わそうとする痛々しい努力をする傾向があるのです。
また、過程を楽しめず結果だけを欲しがる短絡的な面もあり、その所為で必要不可欠な過程まで省略してしまい、結局は何も上手く行かずに消耗してしまう悪癖の持ち主でもあります。
この手の傾向は、機能不全の家庭で育ち、偽りの愛情を注がれた所為で愛情欲求を満たせずに終わった人に良く見られます。茶柱さんも自身が抱えている愛着障害を理解してはいるものの、自意識だけでは克服できずに心底困り果てています。
愛情飢餓感の克服は容易ではなく、私自身も通常の手段では解決する事が出来ずに終わっています。私の場合は「悟り」によって愛そのものが無用の長物となったおかげで救われましたが、茶柱さんが悟るには、まだまだ乗り越えなければならない課題が山ほど残っています。
今の茶柱さんは、このままでは自立できないという将来不安と、時間だけが過ぎていくという焦燥感で衝動的に行動しているだけで、理性の裏打ちが全くない状態です。言うまでも無く、これは大変に危険な状態で、偽覚者・伊勢菊理に付け込まれたのもこれが原因です。
茶柱さんが欲している「生きる力」の正体は、人間のエゴが持つ自己中心性そのものであり、自分にとって都合の良い「線引き」なのですが、この理論を理解したり受け入れたりするのは心身共に相当なパワーが必要なので、今の時点ではとても出来ないし、させられません。
今の時点では、対話によって小さな気付きを積み重ねたり、自分自身を煽るような真似を止めて本当の意味での「休息の仕方」を覚える方が先です。エゴにも長所と短所があるとか、人に備わっているものに無駄なものは無いというような難解な知識を吸収するのは、もっと後です。
自己鍛錬で壁を突き破ろうとするのは大いに結構ですが、壁に頭を打ち付けて突き破ろうとするような真似は直ちに止めなければなりません。自分の意志で止められないなら、代わりに誰かが止めなければなりません。
そして人間社会には、上から目線で偉そうに「壁に頭を打ち付けてでも壁を突き破れ!」と命令してくる、支配者気取りの愚か者がウジャウジャ居ます。今の茶柱さんを、そんな猿山に放り込む訳にはいきません。
今は余計な真似をする愚か者から距離を取り、自然に抱かれて地水火風の力を取り込み、心身を癒す事が何よりも大切です。
テント泊がしんどいなら、デイキャンプにしましょう。料理をする余裕が無いなら、焚火だけでも良いじゃないですか。そして自分好みのギアに囲まれて、野外活動という非日常を味わいましょう。
ひとりぼっちで片付けられていない部屋に籠るより、そうした方がよほど良いと思いますよ。
キャンドルランタンの見直し
今回のキャンプにおいて、光源はLEDランタンよりもロウソクの方が良いと思いました。その理由は、ロウソクが醸し出す雰囲気は他の光源では出せない事と、ロウソクの明かりだと料理が美味しそうに見えるからです。
LEDランタンは加熱しないのでテントの中でも使えますし、うっかり火傷をしたり、火事の原因になったりもしないので、安心して使える便利なギアです。
トラタカ冥想の記事でも書きましたが、焚火の炎とロウソクの炎は人の心を和ませます。それに、折角LOGOS社のキャンドルランタンを購入したのですから、もっと活用しなければもったいないですね。
元々このキャンドルランタンは100均でも販売しているティーライトキャンドルを使うように出来ていますが、小型のロウソクだけに光量が低いですし、使用中に風に揺られて蝋が零れる事もあります。
その問題を解消する為に、ロウソクの代わりに小型のオイルランプやアルコールランプを組み込んで使用する(オイル・インサートという)人も居ます。
私もMGトレイルというオイルランプを組み込んでみた事があるのですが、どう工夫しても30分~1時間しか保たないし、こまめにオイルを補充するのも面倒だし、下手をすると熱暴走する恐れもあるので、次第に使わなくなっていきました。
要は、燃焼時間が長く、光量の大きいロウソクがあるなら問題は解決する訳ですが、残念ながらそんなに都合の良いものはありません。そこらへんの店で、手ごろな値段で販売されていないなら、自作するしか無いですよね。
という訳で、近所の100均でスキレットと、10号ロウソクと、野菜抜きの型を購入して、溶かした蝋を流し込み、オリジナル・ロウソクを作成してみました。初めて作ったので段取りが分からず苦戦しましたが、コツが分かると意外と簡単でした。
これを次回のキャンプで使用するのが楽しみです。