禅的ミニマリズム・座具編

2021年9月7日禅的ミニマリズム

 

座具についての基礎知識

仏教の開祖・釈迦世尊はネパールのルンビニで生まれ、インドで教えを説いて回りました。当時は地面に刈り取った草や長方形の布を敷き、その上で礼拝を行ったり、冥想したり、睡眠をとったりしたそうです。

長方形の布の名は「尼師壇(にしだん)」と言い、僧侶が私有する事を許された「比丘六物(びくろくもつ)」の一つに数えられています。

南伝・上座部仏教の僧侶達は今でも尼師壇を使っていますが、中国や日本では礼拝の際にしか使われなくなりました。下の動画は、中国仏教における尼師壇の用法を説明している貴重なものです。

 

 

釈迦世尊の没後、28代目に当たるペルシャ生まれのインド人である達磨大師が中国で禅宗を開き、日本に伝わります。初期の中国禅宗では、蒲(がま)の葉を円く編んだものを蒲団(ふとん)と呼び、これを坐禅の時に用いていたようです。

下の写真は、中国禅を今に伝える黄檗宗・萬福寺で撮影した円座(えんざ)です。恐らく当時の蒲団は、これに近いものだったのではないでしょうか。

 

 

日本に禅が伝わると、坐禅用の道具である蒲団と、寝具の布団(ふとん)や敷物の座布団(ざぶとん)との混同が起きました。その為かどうかは分かりませんが、曹洞宗では蒲団を座蒲(ざふ)と呼んでいます。

 

 

 

禅寺で使われているのは綿100%の座蒲ですが、自宅で使う座蒲は一尺(約30cm)でパンヤ綿の入ったビロードか別珍(べっちん)の生地で出来たものが良いです。ビロード・別珍には並毛と逆毛があって、並毛は滑りますが逆毛は滑らないので、坐禅中にお尻が滑って姿勢が崩れたりしません。

 

 

私は少しだけ大きめの座蒲を安く買う事が出来たので、これをずっと愛用しています。

 

 

臨済宗も江戸時代までは円形の蒲団を使っていたようですが、いつ頃からか普通の座布団の上に尻敷き用の小さな座布団を置いたり、一畳近い大きさがある単布団(たんぶとん)を折りたたんで使うようになりました。

坐禅をする際の単布団の使い方ですが、基本的には長座布団と、正方形の座布団と、枕型の座布団の3つを組み合わせて使います。これに坐った時の安定感は最高で、ずっと坐っていたくなるほどです。

 

 

坐禅をする度に三つの単布団を組み合わせるのは面倒ですし、その作業中に結構な量の埃が舞ったりもするので、普段は長座布団だけを折りたたんで坐禅をしています。

 

 

単布団に坐って食事をしたり、寝具や、ヨガマットとして使う事もあるので、インド綿製のマルチ・クロスを被せています。

 

 

単布団は簡易的な寝具にもなるので、車中泊をする際にも使えます。この写真は北海道を二週間かけて車中泊旅行した時のものです。

 

 

単布団を日用使いの寝具にする為の方法については、こちらの記事を御覧ください。

禅的ミニマリズム・寝具編

 

 

単布団の購入は、京都の「一疋屋(いっぴきや)」という座布団の専門店に行くか、楽天のサイトを利用する事になります。色は紺と黒の二色です。


ツムギ (紺) 臨済宗 ・ 座禅座布団 3枚セット (単布団)
 

 


ツムギ (黒) 臨済宗 ・ 座禅座布団 3枚セット (単布団)
 

 

購入直後の単布団の状態について知りたい方は、こちらの旧記事を御覧ください。

坐禅用の単布団を購入してみた

 

2021年9月7日禅的ミニマリズム

Posted by 清濁 思龍