賃貸アパートの騒音被害と、その対策

2022年6月11日雑話・備忘録

騒音からは逃げるが勝ち

騒音トラブルは、いつ、誰が巻き込まれてもおかしくない問題であり、しかも解決は困難と認識しておく事が重要です。騒音トラブルは地価の安い賃貸アパートで発生する事が多いのですが、例え戸建てや分譲マンションであっても完全に回避する事は出来ません。

街の治安と不動産価格には深い関係があり、基本的に地価の安い所は治安も悪いです。駅前だけが不自然なまでに開発が進んでいる地域や、ショッピングモールだけが栄えていて他の所はシャッター街になっているような地域は避けた方が無難です。

そういう地域は農村のような閉鎖性が残っていたり、都市部に進出する事の出来ない人達の掃き溜めになっている場合があります。そういう場所で生まれ育った人物は、例え大企業に就職しても礼節・接遇のレベルが低く、悪い意味で馴れ馴れしい社員になるようです。

 

お金がもったいないからと言って家賃をケチると、住民ガチャでハズレを引く確率が高くなります。管理人の知人は某地方にある月5万円の賃貸アパートに住んでいましたが、水商売を生業とする人物が上階に転入した直後から騒音に悩まされるようになりました。

その人物は毎晩のように複数の仲間を呼んで、一晩中酒盛りをしていたようです。深夜から朝方まで笑い声と、足音と、トイレを使用する音が途切れないので、知人は「とてもじゃないけど眠れなかった」と言っています。

知人は何度もアパートの管理会社に苦情を入れましたが、騒音の加害者であるその人物は、仲間を呼んで騒ぐことを止めませんでした。耐えかねて警察を呼んだ事もありましたが、静かになったのは警察が上階の部屋に踏み込んだ時だけだったというから恐ろしい。

 

のちに知人は、騒音の加害者と、アパートの管理会社の役員と、加害者に部屋を紹介した不動産仲介業者を交えて対話の席を設けました。しかし、加害者は知人を逆恨みしていて、仲間なんか呼んでいないと嘘を吐き、何度も苦情を入れられた上に警察まで呼ばれたと被害者ぶったそうです。

知人はICレコーダで複数人の笑い声を録音していますし、警察が部屋に踏み込んだ際にも複数人の存在が確認されています。それでも騒音加害者は事実を認めずに、嘘に嘘を塗り重ねてその場凌ぎをしたそうです。

しかも仲介業者は加害者の肩を持ち、知人に対して「多少の騒音は受け入れるべきだ」と説教をしたというのですから、呆れるより他はありません。後で分かった事ですが、この仲介業者は加害者と同じ地元の不良グループに属しており、知人の被害状況などは初めから知ろうともしなかったそうです。

 

不動産仲介業の事務所には宅地建物取引士(宅建士)の資格を持つ人が必ず居ますが、全ての所員が資格持ちという訳ではありません。また、不動産仲介業の事務所の中には、学歴や経歴を問わず誰でも採用する所があるようなので、プロ意識の欠片も無い半グレ業者が居るものと考えておきましょう。

不動産価格は治安の数値化であり、治安の悪い地域は不良グループと繋がりを持つ悪徳業者を生み出します。今の時代、問題のある不動産事務所はSNSやグーグルマップ等の口コミで叩かれるので、昔に比べたら分かり易くなりましたが、それでも油断は禁物です。

綺麗で明るい店舗と、身なりの整った社員の姿に騙されがちですが、不動産関連は物件を右から左に流すだけで大きな金が動くオイシイ仕事です。もちろんクリーンな業者も居ますが、残念ながら悪徳企業が多い業種である事は否めません。

 

 

苦情と訴訟は最悪の対処法

騒音問題で加害者を訴えるなら、騒音源の特定と、受忍限度を超えている事の証明と、加害者の違法性を証明する必要があります。しかし、これが非常に難しい事なので、弁護士を雇って裁判をしても勝てる可能性は低いと言われています。

騒音の測定をする専門業者も存在しますが、主に法人相手で個人は相手にしないそうですし、騒音訴訟に詳しい弁護士も居なくはないのですが、証拠を揃えて裁判で勝ったとしても、裁判費用が賠償金を上回るケースが殆どです。

知人も最初は司法に訴えて加害者を強制退去させようとしましたが、色々と調べていくうちに加害者の強制退去はほぼ不可能であり、訴訟を起こしてもメリットが無い事が分かってきたので、結局は諦めて退去する事にしたそうです。

 

残念ながら騒音問題に関しては、司法や警察は全く頼りになりません。アパートの管理会社には入居者に安全な住居を提供する義務がありますが、法的に騒音加害者が有する権利も尊重しなければならないので、実質的に「静かにしてください」とお願いする事くらい出来ません。

騒音に耐えかねて何度も管理会社に苦情を入れたり、警察を呼ぶなどして下手に事を荒立てると、開き直った加害者が以前よりも酷い騒音を出し始めたり、逆恨みから嫌がらせをしてきたりするそうです。

現行法では加害者側が圧倒的に有利なので、1~2回、管理会社に苦情を入れても状況が改善しない場合は、裁判などは考えずサッサと転居した方が利口です。その際、苦情を入れたのが誰であるかを悟らせないようにしないと、身に危険が及ぶ可能性が出て来ます。

 

もちろん、逃げるように退去するのは面白くないですから、管理会社が騒音の加害者と対話・交渉する際に有利になるよう、一つでも多くの証拠を集めておきましょう。と言うか、証拠が全く無い状態だと管理会社に「音に敏感なクレーマー」と誤認されかねないし、当然、加害者側もそれを狙ってきます。

ICレコーダーでの録音は裁判での証拠にはなりませんが、管理会社の苦情担当者を納得させるには十分です。もし加害者が嘘を吐いても、管理会社に「疑わしい」と思わせるだけの証拠があれば、その嘘は通用しません。

管理会社からしてみれば、善良な被害者の退去は最悪の事態です。問題が解決しないまま新たに入居者を募集しなければならないし、入居者の募集にもコストがかかる訳ですから、それなりに損害を被ります。しかし、損害が出たなら、管理会社も騒音加害者に対して強気に出られます。

 

「悪いのは騒音を出す方なのに、何故、被害者である自分の方が引っ越さなければならないのか」と考えたり「引っ越したら負けだ」と考える人も居るかも知れませんが、退去によって身の安全を確保しつつ、管理会社を通じて加害者側にダメージを与えられるなら、決して悪い手段ではない筈です。

因みに知人のケースだと、最終的に管理会社は上階の入居者に対して「確たる証拠は無いものの、極めて疑わしい人物」との判断を下しました。

そして管理会社は加害者に部屋を紹介した仲介業者に対して「あんな疑わしい奴を入居させるなら、しっかり頭を押さえつけておけ!」と厳命し、アパートに防犯カメラを設置して二度と仲間を呼べない状況を作り出しました。その後、仲介業者がどうなったかは、管理会社も知らないそうです。

 

退去した知人への救済措置や保証の類は一切無かったものの、一応は白黒がハッキリしたので、知人が無実の罪で訴えられる事は無くなりました。一つ間違えれば知人がクレーマー扱いされていた可能性もあるので、ここが落とし所と考えたそうです。

知人にミスがあったとするなら、社会常識や法律を振りかざして「ダメなものはダメ」と言えば、騒音加害者に勝てると踏んだ所にあります。しかし、実際には加害者を開き直らせ、なりふり構わず被害者ぶらせてしまっただけでした。

この国では被害者アピールの上手い方が有利ですし、悪党ほどその事を熟知しています。まさか専門知識を持つ仲介業者が騒音加害者の肩を持ち、被害者の訴えを全面否定するなど誰も想像しませんでしたが、知人は不利な状況で多大な損害を出しつつも、辛うじて勝ったと考えて良いでしょう。

 

 

自分が加害者にならないように

誰でも些細な不注意や、これくらい大丈夫だろうという思い込みから、自身が騒音の加害者になってしまう可能性はあります。以前、管理人は単身者用の軽量鉄骨アパートの一階に住んでいたのですが、その上階には体重40kg前後の小柄な女性が住んでいました。

早朝の4時になると、上階からけたたましい目覚まし時計の音がして、次にドタバタと走り回る音がし始め、バタンとドアを閉める音がすると同時に全く物音がしなくなります。そして夜の11時頃にドアの音がすると、またドタバタと走り回る音がし始め、30分ほどでまた静かになる訳です。

軽量鉄骨製の建物だと、小柄な女性の足音でも下階に響いてしまうのです。当時、管理人は仕事の影響で昼夜逆転しており、その時間帯は起きている事が多かったのですが、それでも度々うるさいと思う事があったので、早めに引っ越してくれる事を望んでいました。

 

人間とは都合の良い生き物で、自分が出す音に関しては割と無頓着だったりします。それに発達障碍を抱える人の場合は、不注意から大きな物音を立ててしまう事もよくあるので、予(あらかじ)め騒音が出ないように部屋を工夫しておくべきです。

騒音源になり易いのは足音と椅子の音なので、柔らかい材質の敷物や室内履きを用意したり、100均で売っている椅子用の靴下を履かせてみましょう。

騒音源に成り得る椅子やテーブルの無いライフスタイルが理想ですけど、いきなりそういうスタイルにシフトするのは難しいと思います。因みに、管理人は椅子の代わりに長座布団を使い、テーブルの代わりに箱膳という箱型のお膳を使う「禅的ミニマリズム」というスタイルで生活しています。

禅的ミニマリズムとは何か?

 

 

まとめ

残念ながら騒音問題がいつ発生するかは全く予想が出来ないので、日頃から何時でも転居する事が出来るように備えておくか、騒音トラブルが発生し難い場所を選んで住むしかありません。

賃貸アパートに住む場合は、なるべく新築のアパートを選びましょう。古いアパートは設備も古いので何かと住み難いですし、騒音や耐震の対策も不十分です。家賃は少し高くなりますが、ダイワハウスのアパートは基本的に良く出来ているのでお勧めです。

しかし、ダイワハウスの物件であっても軽量鉄骨製の建物は音が響き易いので、お金に余裕があるなら鉄筋コンクリート製のアパートかマンションを探しましょう。

 

安いアパートを借りると設備面での不満が増えますし、各種トラブルに巻き込まれる確率も上がります。地価の安い地域は不良も多いので、子育てにも向きません。結局、安物買いの銭失いで、家賃をケチると結局は高くついてしまうという事です。

 

にほんブログ村 にほんブログ村へ

2022年6月11日雑話・備忘録

Posted by 清濁 思龍