酬恩庵・一休寺と聖胎長養

2021年神社仏閣巡り, 風飡水宿(キャンプ)

今週の動向

週の始めに酬恩庵・一休寺(しゅうおんあん・いっきゅうじ)に行ってきました。秋の紅葉で有名な寺なので、今は閑散期です。おかげで観光客が殆ど居なかったので、境内をゆっくり見て回る事が出来ました。

中国大陸に渡って禅の修行をした大応国師・南浦紹明(だいおう こくし・なんぽ じょうみょう)は、帰国後に妙勝寺(みょうしょうじ)という禅道場を建立しました。後に妙勝寺は戦乱で荒廃しますが、一休宗純(いっきゅう そうじゅん)禅師が再興して酬恩庵という名に変えました。

一休禅師は臨済宗・大徳寺派(りんざいしゅう・だいとくじ は)の僧侶だったので、酬恩庵も大徳寺派です。また、一休禅師は後小松天皇の御落胤と伝えられている為、酬恩庵にある御廟は宮内庁が管理しています。

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大徳寺派の総本山は、京都の紫野(むらさき の)にある大徳寺です。大徳寺の御開山は、大燈国師・宗峰妙超(だいとう こくし・しゅうほう みょうちょう)であり、酬恩庵の前身である妙勝寺を開山した大応国師の直弟子です。

大燈国師は清水寺(きよみず でら)の近くにある五条大橋(ごじょう おおはし)の近くで、20年ほど乞食(こじき)をしながら坐禅の修行を続けたので、乞食大燈とも言われています。一休禅師はその様子を風飡水宿(ふうさんすいしゅく)と表現しました。

その修行時代に大燈国師が詠んだと言われているのが、下の句です。禅の境地からすれば、深山に籠るのも、大勢の人が行き来する橋の上も同じだ、という事でしょうか。

坐禅せば四条五条の橋の上 往き来の人を深山樹(みやまぎ)に見て

 

 

大燈国師が乞食行をした理由はハッキリとは分かりませんが、恐らくは聖胎長養(しょうたい ちょうよう)の為と思われます。聖胎長養は悟後の修行とも言われるもので、より悟りを極めて自由自在に表現する事が出来るようになる為の修行と定義されています。

何故、悟後の修行をするのかというと、悟ったとしても自利利他の精神が無くてはロクな者にならないからです。悟ると自他のエゴの働きを見透かせるようになるので、どうしても他人に物申したり、教えを説いたりしたくなるものですが、覚者自身が未熟では説得力が生まれません。

凡俗を教化し、正しい方向に導くだけの実力が欲しいのであれば、凡俗の中に飛び込んで修行を積むしかありません。もちろん経典を勉強したり、坐禅瞑想に励んだり、所作を磨いたりするのも大切ですけど、それだけでは実戦で鍛え上げた野武士のような「凄み」を纏えるようにはならないのです。

 

人間とは現金な生き物で、相手が自分より弱いと思ったら調子に乗って強気に出ますし、自分より強いと思ったら保身から下に就こうとしてきます。その傾向は機根が低く、動物に近い者ほど顕著です。

しかし、人としての伸びしろが少なく、扱い難い者だからと言って放置すると、機根の低い者同士で群れを作り、世に仇を為し始めます。そうなると悪い環境に足を引っ張られて、己が為すべき事を成せなくなる人が出て来てしまうので、何らかの手を打たなければいけません。

社会的には、他人の機根を見る目を養って、上手くあしらうか早めに遠ざけるかの選択を行ったり、法律と正論で武装して身を守る事しか出来ません。しかし、禅の世界では悟境を自ら体現する事で、人々を正しい方向に導こうとします。

 

厳密に言えば禅者らに「人を導こう」とする意図は無く、各々がただ、あるがままの自己を剥き出しにしているだけです。大燈国師が乞食行をし、一休禅師が風狂に走ったのも、ただ単に生まれつきそういうスタイルの人だったという事です。

己自身の欲望に汚れる前の無垢な心や、社会的教育を受ける前の本来の心とは何かを悟れば、誰もが一切の「迷い」を断ち切って、本来の自己を生きるようになります。弱肉強食だの、社会の常識だのは、人間本来の生き方を忘れた愚者の戯言に過ぎないのです。

そうと分かれば、後の課題は無欲恬淡(むよく てんたん)として自由自在に自己を実現する事だけであって、市中に生きるのも、橋の下で生きるのも、大して変わりはありません。

 

 

風飡水宿

某日、茶柱さんが「どうしてもキャンプに行きたい」と言うので、仕方なしにいつものキャンプ場に行ってきました。まあ、真夏なので暑いのは当然なんですけど、いきつけのキャンプ場には殆ど木陰が無いので、私としてはあまり気乗りしなかったんですけどね。いや、ホントに。

現地に着いてみると、予想通りの日差しと熱気に恐れ戦(おのの)きました。私は数年前まで外仕事をしていたので、そこそこ暑さには耐性があると思っていたのですが、もう絶対に前の仕事には戻れませんね。マジで死ねます。

とりあえず日陰を作る為に、サクサクと愛用のレクタタープを張りました。ってか、茶柱さんに手伝ってもらうつもりだったのに、普通に一人で出来ちゃいました。はて、いつの間にかスキルレベルでも上がっていたのかな・・・?

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これまでは地面にグランドシートとマットを敷くというスタイルでしたが、焚火のテクニックが向上するにつれて「何もしない時間」が増えてきました。おかげで存分に焚火の炎を眺めていられるようになりましたが、ずっと同じ姿勢のまま長時間過ごす苦痛も味わうようになりました。

そうなると座り心地の良い椅子が欲しくなってきますし、アウトドア・グランドチェアは雨天対策としても有効なので、今後もキャンプを続けるなら本当に良い椅子を買うしかないと考えました。

最初は有名ブランドのHelinox(ヘリノックス)社のチェアを購入しようと思っていたのですが、色々見て行くうちに京都のLOGOSランドで販売していた難燃繊維製のあぐらチェアが欲しくなってきました。これはこれで良い物なのですが、残念ながらカラーリングが赤しか無いんですよ・・・。

 

 

他にも色々な店を見て回って、最終的にLOGOS社のエアライト・ワイドバケットチェアに決めました。現在使用しているタープの色とはマッチしていませんが、後にDDタープのカモ柄を購入する予定なので、この柄で良いのです。

 

キャンプ場には木陰こそ無いものの、川辺なので割と涼しい風が吹いています。ならばタープで日陰を作ってしまえば、そこそこ過ごし易くなるのが道理というものでしょう。ロゴスランドで購入したアウトドア・チェアも今回が初出動なので、自然と笑みが浮かんできます。

茶柱さんも自分でタープを張ろうとしていましたが、不慣れでやり方が良く分からないのと、あまりの暑さに身がもたず、断念せざるを得ませんでした。まあ、次があるから、気にしなさんな。

今回のキャンプ飯は、焚火缶でソーセージ・ポトフを作り、先日購入した飯チン(めしちん)でグラタンを作る事にしました。作り方は大して変わらないのでドリアでも良かったのですが、原型がアメリカ軍のメスキット・パンにあるなら、マカロニの方が相応しいと思ったのです。

 

キャンプ自体はかなり楽しめたのですが、二人とも熱中症になりかけていたようで、その日の晩と翌日は完全にダウンしてしまいました。別に油断していた訳では無いし、沸かしたお茶でしっかり水分補給もしていたというのに、恐ろしいこっちゃ・・・。

それはそうと、茶柱さんの行動に自主性が見られるようになったのは嬉しい限りです。野外活動における創意工夫や、自分自身の新しいスタイルを作り上げる楽しみも理解し始めていますし、本人の口から「キャンプは鬱病の回復期には良い」という言葉も出て来ました。

全くの自力で、知識ゼロの状態からソロキャンプまで行うのはハードルが高いけど、鬱病の人も好きな事に対しては行動力を発揮するし、行動によって回復が早まる事もあるようなので、今後も無理のない範囲でキャンプに連れて行こうと思っています。

 

それと、いつものようにキャンプの内容を動画に纏めてみました。自分で動画を撮るようになると、他のユーチューバーたちの撮影技術の高さに驚かされます。マジでどうやって撮影してんのか、サッパリわかりません。みんなスゲェよ・・・。

 

 

因みに、焚火で使う薪は奈良県桜井市の「Wood Yan(ウッドヤン)」という店で購入しています。ここは¥600で松材の詰め放題が出来たり、杉系の廃材を無料で配ったりもしているので、頻繁にキャンプをするようになった私にとって非常にありがたいお店です。

グーグルマップの表記がおかしいので後で修正の報告をしておきますが、現在「居酒屋 絆」と表記されている所に「Wood Yan」の建物があります。近くにキャンプデポ・二号店もありますよ。