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道歌・隻手の音声(せきしゅ の おんじょう)

道歌

 右手(めて)左手( ゆんで) 鳴るはいずれの 手によるか
  名も無き間(あわい)に 無の音ぞ鳴る

両の手を打てば音が鳴る。しかし、その音は右手によるものか、左手によるものか。二つを分けて考えるほど、答えは遠ざかる。名も無き間に響く無の音。それは、有と無、此と彼を分ける以前の響きなのかもしれない。


返歌

みぎひだり 相対するもの やかましや
 分けぬ音こそ 一如なりけり

人間は、右と左、善と悪、有と無など、何でも二つに分けて、対立させたがる。それを「やかましや」と一蹴する。一如の静けさを知るには、分けて捉える認識そのものを離れるしかない。

私説・隻手の音声(せきしゅ の おんじょう)
両手を打ち合わせたらパンと音がする。 さあ、どちらの手が音を立てたのか分かるかね? そして、片手だけなら、どのような音がすると思う? 因みに、この二つの問いの答え方は同じだ。さあ、隻手の声を聴いてみよ!老僧「・・・とまあ、これが有名な隻手の...
道歌・返歌
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