著者の「関 大徹」氏は、昭和初期に活躍した曹洞宗の禅僧です。氏が75歳の時に書いた本のタイトルが「食えなんだら食うな」なのですが、令和を生きる我々には、なかなかに厳しい内容になっています。
目次からして強烈で「食えなんだら食うな」「病なんか死ねば治る」「無報酬ほど大きな儲けは無い」「ためにする禅なんて嘘だ」「ガキは大いに叩いてやれ」「社長は便所掃除をせよ」「自殺するなんて威張るな」「家事嫌いの女など叩き出せ」「若者に未来などあるものか」「犬のように食え」「地震くらいで驚くな」「死ねなんだら死ぬな」という、もはや暴言と捉えられても仕方の無い言葉のオンパレードです。
でも、刺激的なタイトルに踊らされずしっかり読めば、お説ご尤もとしか言えない正論ばかりです。そもそも関禅師ご本人が禅僧らしい生活を最後まで貫き通されているのに、現代の価値観で反論するのも変な話です。
関氏の古く骨太な価値観と、現代の人権至上主義的な価値観を比較すれば、全く新しい「自分だけの価値観」を得られるかも知れません。少なくとも管理人は、布施行への考え方が根本から変わりました。
この本を買うなら、関禅師と真正面から向き合うつもりで、脂汗を流しながら読んでいただきたいと思います。
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