建長寺(けんちょうじ)
建長寺は鎌倉幕府によって創建された、臨済宗・建長寺派の大本山です。開山は南宋からの渡来僧であり、松源系・純粋禅の法嗣である蘭渓道隆(らんけい どうりゅう)禅師です。
建長寺の仏殿には、巨大な地蔵菩薩坐像が安置されています。境内の奥には、かつて地獄谷(じごくだに)と呼ばれた処刑場があり、その経緯から地蔵菩薩を御本尊とするようになったそうです。
禅宗の寺院らしく、惣門、仏殿、法堂が、ほぼ一直線上に並んでいます。
法堂(はっとう)には千手観音菩薩坐像と、釈迦苦行像のレプリカが安置されています。
法堂の天井には、画家の小泉淳作氏が描いた雲龍図があります。小泉氏は、京都の建仁寺の法堂にも雲龍図を描いています。
この唐門(からもん)は、東京の増上寺(ぞうじょうじ)から移設されたものです。元は徳川将軍家の霊廟の門なので、漆塗りの豪奢な作りになっています。
方丈・龍王殿(ほうじょう・りゅうおうでん)の坐禅道場です。臨済宗では坐禅をする際に単布団(たんぶとん)を使います。
方丈・龍王殿には、蘭渓道隆禅師が設計した庭園があります。
方丈・龍王殿の左側にある半僧坊道(はんそうぼう みち)を歩いて行くと、半僧坊大権現(はんそうぼう だいごんげん)の境内に入ります。
半僧坊大権現は明治23年に、静岡県にある臨済宗・方広寺(ほうこうじ)派の大本山・方広寺から勧請され、境内で最も展望の良い勝上山の山頂に安置されました。
半僧坊大権現の本殿から少し歩いった所に、勝上嶽(しょうじょうけん)展望台があります。天気が良ければ相模湾と、富士山を一望する事が出来るそうです。