古則公案・SS

私説・婆子焼庵(ばす しょうあん)

むかしむかし、ある所に、婆さま(仏教マニア)と器量よしの娘(28歳)が一緒に暮らしておったそうな。婆さまは、ある坊さんを見込んで20年ほど面倒を見てやり、自宅の離れに庵まで建ててやったそうな。ある日の事じゃった。婆さまは、いつものように僧侶...
古則公案・SS

私説・南嶽磨磚(なんがく ません)

むかしむかし、馬祖道一(ばそ どういつ)という禅僧が野外で坐禅をしていると、師の南嶽懐譲(なんがく えじょう)が「何の為に坐禅をしているのか?」と問うてきた。馬祖が「仏になる為に坐禅をしています」と答えると、南嶽は黙って近くにある瓦を拾って...
古則公案・SS

私説・父母未生本来面目(ぶも みしょう ほんらい めんもく)

老僧「・・・以上。これが無門関第二十三則、不思善悪(ふし ぜんあく)という公案の概要だ。」小僧「ご教授、ありがとうございました! 流石は六祖・慧能(ろくそ・えのう)禅師ですね!」老僧「ああ、追手の恵明(えみょう)をその場で悟らせるなど、とて...
古則公案・SS

私説・白雲未在(はくうん みざい)

むかしむかし、中国の廬山から白雲和尚の所に、数名の禅僧が訪ねて来ました。彼らの説法には説得力があり、公案で見地を確かめても優れた答えが返ってきました。しかし、和尚は弟子の五祖法演(ごそ ほうえん)に「彼らも未在(まだまだ)だ」と言ったとか・...
坐禅の豆知識

坐禅と坐法(ざほう)

調身まず座具(ざぐ)を用意しましょう。曹洞宗では座蒲(ざふ)呼ばれる円形の座布団を使い、臨済宗では三枚組の単布団(たんぶとん)を折りたたんで使います。座具を用意したら、ゆったりとした服装に着替えて、結跏趺坐(けっかふざ)を組みましょう。坐禅...
坐禅の豆知識

坐禅と立禅(りつぜん)

坐禅と立禅は混同される事が多いのですが、坐禅は丹田呼吸法によって悟りに至ろうとする仏教の体系であるのに対して、立禅は「氣」を練る事で仙人の領域に達しようとする中国仙道の体系に属しています。しかし、この二つの体系は最終的に「悟り」を目的として...