周利槃特(チューラ・パンタカ)と発達障碍

2020年7月7日2019年発達障碍, 転迷開悟

必要に迫られての断捨離

管理人は発達障碍(ADHD)なので、基本的に整理整頓や掃除が苦手です。仮に部屋がゴミだらけになっても、必要最低限のスペースさえ確保出来ていれば、あまり気になりません。まだ若い頃、精神的に病んでいた頃の話ですが、掃除や片付けが面倒でならなくて、ゴミ屋敷同然にしてしまった事もあります。

のちに仕事上の理由で引っ越しを迫られて部屋を片付けたのですが、それはもう思い出すのもイヤになるほど大変な作業でした。何せそこには、約15年間も住んでいましたからね。流石に懲りましたよ。

早い話、物が増えるほど部屋が汚くなる訳ですから、それ以来、物を買うという事に対して慎重になりました。食器や調理器具は必要最小限にして、衣類は流行り物を避けて長く着られる物だけを買う事にしました。しかし、書籍や音楽CD・CD本の類いは、なかなか減らせなかったんですよ。

 

最終的にCD類は、外付けハードディスク(予備含む)に全てブチ込む事で解決しました。ipodの人気が衰退しているのが痛い所ですけど、それは過去にパワハラ対策で購入したICレコーダーで代用する事が出来ます。ICレコーダーはラジオ機能付きのものを選べば、防災グッズにもなります。

本については、大陸書房の高藤本のように、絶版廃版となっているものは手放せません。マンガ本は、とみ新蔵先生の御作以外は全て捨てました。柔道部物語とか、美味しんぼとか、ゴー宣とか、大好きだったんですけどね。それ以外の本は図書館に寄付して、読みたくなったら借りる事にしました。

しかし、どうしても手元に置いておきたい本もありました。人によって違うと思いますが、私の場合はカルロス・カスタネダ著「時の輪」がそれに該当します。残念ながらカスタネダ本人はカルト化してしまいましたが、彼が調査したネイティブアメリカンのメディスンマンの教えは本物です。

 

 

読み返す度に印象が変わる本こそ、良い本だと思います。いわゆる「スルメ本」という奴ですね。般若心経や日本語版のパーリ聖典のようなお経の類いや、普勧坐禅儀のように祖師方が書いた本も、その範疇に収まると思います。

私も普勧坐禅儀についての本は何冊か読みましたが、今の所、お勧めしたいと思うような本とは出会えていません。原本は言語的な理由で読めせんし、現代語訳は話が繋がらない所があまりに多く、読んでもストレスが溜まるだけです。

般若心経については、白隠禅師の「毒語解」関連の著書が面白いです。下記リンクで紹介している本は現代語訳が正確なので、個人的にお勧めです。

 

 

 

サイズ的に邪魔にならないと言う意味で、下記リンクの本もお勧めです。縦10cm以下、横6cm以下、高さ1cm以下のミニサイズですが、白隠禅師の坐禅和讃と、坐禅の方法という必要最低限の事が書かれています。

坐禅和讃は般若心経のように短い和讃ですが、悟りの世界と、その道理を見事に表現しています。読めば何かが分かるというような内容でありませんが、何度も読み返せば悟りの世界観を自分の中に浸透させる事が出来るかも知れません。

 

 

 

塵を払い、垢を除かん

部屋にある物が多ければ掃除は大変になり、少なければ楽になります。不思議なもので、部屋の掃除をしないと坐禅をしようという気にもなりません。坐禅は心のゴミ掃除と言われていますし、無駄を削ぎ落とした機能的な部屋は美しいものです。

思うに、愚かな仏弟子として知られる周利槃特(チューラ・パンタカ)は、発達障碍だったのかも知れません。ADHDは耳で聞いた事を理解するのが苦手ですし、その時代のその地域には教えを文字や文章にして残す文化が無かったので、相性としては最悪です。

釈迦世尊は「塵を払い、垢を除かん」と唱えながら掃除・清掃に従事させる事で、彼を悟りに導いたと言われています。恐らく周利槃特はマルチタスクが苦手だけど、深く考える事は得意なタイプだったのでしょう。

 

何が塵で、何が垢なのか。何が必要で、何が不要なのか。何が真実で、何が虚偽なのか。何を求め、何を捨てるべきなのか。周利槃特は掃除をしながら、こういった事を徹底的に考え抜いて、その末に真理に到達したものと思われます。

そしてそれは、無駄を削ぎ落とす事で時間や心の余裕を作り出そうとする、断捨離やミニマリズムに必要な考え方でもあります。つまり、取捨選択、整理整頓の力ですね。とは言え、いきなり三衣一鉢や、比丘六物のみで生活なんか出来ませんから、少しづつ進めて行くしか無いんですけど。

何処か他人とは違うとか、他人が当たり前にしている事が自分には出来ないとか、人知れずそういった事で悩み苦しむ人は居るものです。しかし、マイノリティだからこそ独自の世界観や境地を作り出せるという面もあるので、どうか挫けずに精進していただきたいものです。

 

 

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2020年7月7日2019年発達障碍, 転迷開悟

Posted by 清濁 思龍