塩活で粗食を御馳走に!
現代人は勉強や仕事に忙殺されている為、あまり料理や食事に時間をかけられません。しかし、美味しい食事は日々の糧であり、大切な癒しですから、手抜き料理や外食ばかりでは心身がもちません。ならば、せめて食材と調味料にこだわって、シンプルながらも豊かな食事にしてみましょう。
和食の調味料と言えば、砂糖、塩、酢、醤油、味噌の「さしすせそ」です。因みに「せ」が醤油なのは、昔は「せうゆ」と呼称していただとか。味噌が「み」ではなく「そ」なのは、語呂が悪いからでしょうか。
どんな食品や調味料でも、過不足は体に良くありません。例えば、塩分は高血圧や腎臓疾患の原因になるので、一日の摂取量は6g以下に控えるべきだと言われています。でも、塩分の摂取量が低すぎると夏の暑さを乗り切れず、熱中症になったりします。大切なのはバランスです。
学術的には異端になりますが、工場で精製されてミネラルバランスが崩壊した塩(塩化ナトリウム)が体に悪いというだけで、マグネシウムが豊富に含まれている自然塩、それも天日塩ならいくら摂取しても問題ないという説があります。
管理人は医学の専門家ではないので、その説が正しいかどうかは分かりません。私に分かるのは、自然塩を使った料理は美味しいという事と、素材の味を活かすシンプルな料理ほど調味料が重要になるという事くらいです。
和食の基本は塩味です。素材の味を活かすのも、同じ調味料である味噌と醤油の味を左右するのも、やはり塩です。安価な精製塩を材料として作られた味噌と醤油は味に幅がありませんが、自然塩で作られた味噌と醤油は味がまろやかで旨味があります。
私も自宅で料理をする際に、ヒマラヤ・ピンクソルトなどの岩塩や、ウユニ湖の湖塩、国産の藻塩、フランスのゲランドの塩などを使ってきました。でも、自然塩の原料である海水には、微量ながらも汚染物質や、毒物、放射性物質などが含まれているので、突き詰めると「食の安全」の話になってきます。
また、食用の岩塩・湖塩はミネラル・バランスが崩壊しており、いわゆる「にがり」に相当するミネラル成分は殆ど含まれていないそうです。岩塩についている赤やピンク色は、土に含まれた鉄分の色ですが、それがミネラルとして体内に吸収される事も無いそうです。
本やネットで自然塩について勉強していると、大体この辺りで暗礁に乗り上げます。要するに、市販されている自然塩は余りにも種類が多いので、どれを選べば良いのかが分からなくなってくるのです。
究極の塩を求めて
私自身、自然塩の勉強しているうちに混乱してきて、比較的入手し易い国産の藻塩か、ゲランドの塩で妥協すべきではないかと考えた事もあります。
ゲランドの塩は、塩田での天日干しによって作られる天日塩です。岩塩・湖塩よりもミネラル・バランスが良く、味わいも豊かなので、海外のシェフ達が好んで使っています。荒塩ならそれほど高額でもないので、日用使いにするならベストの選択と言えます。
また、昆布出汁との相性が良いので、一晩水に浸けた昆布水にゲランドの塩を少し入れるだけで美味しいスープになりますし、このスープで味噌汁を炊くと素晴らしい味に仕上がります。
国産の藻塩は海藻を海水に浸して乾燥させるという工程を何度も繰り返し、最後に煮詰めて製塩するという非常に手の込んだ作り方をしています。藻塩の製法は日本にしかない独自の文化であり、藻塩を愛用する事で貴重な文化を守る事が出来ます。
藻塩は海藻の旨味を含んでいるので、好んで用いる和食の店もあるそうです。因みに、藻塩焼神事で有名な鹽竈神社(しおがまじんじゃ)がある宮城県・塩釜市は、日本有数の寿司激戦区です。
他に日本独自の塩の製法は無いものかと思って調べていくうちに、フライパン状の平べったい釜で海水を煮詰めて製塩する「平釜結晶製法」を知りました。この「釜炊き塩」は水に溶けやすく、マグネシウムを含ませ易いそうです。
平釜製法の自然塩の代表は「海の精」で、最近は近所のスーパー・マーケットでも見かけるようになりました。塩分と健康の関連性を知る人は「海の精」を好む傾向があり、味噌や醤油も「海の精」を原料にしたものを使っています。
赤ラベルの「海の精」は釜炊き塩ですが、青ラベルの「海の精」は、ゲランドの塩と同じ天日塩です。天日塩は日本の気候には合わない製法なので少々お高いのが玉に瑕ですが、加熱処理しないので釜炊き塩よりも味がまろやかになるそうです。
国内で取り扱っている海外産の天日塩を調べていく内に、皇帝塩という製品を見つけました。これは中国の塩田に満潮時の海洋深層水を引き込み、天日で結晶化させ、更に1~2年ほど熟成させて余分な「にがり」を流し出すという、非常に手の込んだ製法で作られています。
皇帝塩は「マザーソルト」という名称でも販売されているのですが、販売会社と商品名が違うだけで中身は全く同じものです。
ゲランデの塩とマザーソルトは、どちらも海水を天日で乾かして作る天日塩なのですが、この二つの塩がどう違うのかが気になったので、試しに両方の塩水を作って飲み比べをしてみました。
塩水としての単純な旨味だけを言うなら、ゲランドの塩に軍配が上がります。ただの塩水なのにスープと言っても通用するほど味わい豊かではありますが、塩にしては少々個性が強過ぎるようにも思います。
マザーソルトの塩水を最初に飲んだ時は、普通の塩水との違いが分かりませんでした。しかし、精製塩(食塩)で作った塩水と飲み比べてみると、水がミネラル成分の多い硬水のような味わいになっていて、塩辛さの中に若干の旨味が含まれている事が分かります。
ゲランデの塩を料理で使うと個性の強さが災いして、全ての料理がゲランデの塩風味になってしまいますが、マザーソルトはあまり個性が強くないので使い勝手が良いです。
また、マザーソルトはナトリウム、カリウム、マグネシウムのミネラルバランスが非常に良く、その成分とphは人体の体液に近いので、あまり塩分の過剰摂取を気にしなくて良いと聞きました。それが本当の話なら、マザーソルトはまさに「究極の塩」と呼ぶに相応しいです。
本格的な塩活に向けて
ミネラルバランスが良く、成分とPHが人体の体液に近いマザーソルトを使用するからこそ可能な「塩活」のスタイルがあります。
例えば、普通の家庭では歯磨きをする際に歯磨き粉を使いますが、歯磨き粉の代わりにマザーソルトを使って「塩歯磨き」をするという手があります。塩には歯茎を引き締める効果がありますし、濃い塩分で歯周病菌を殺菌する事も出来ます。
実の所、歯科医達は歯磨き粉での歯磨きを良く思っておらず、本心では「ノンペースト・ノンウォーター」と言う、唾液のみの歯磨きを推奨したいと考えているそうです。しかし、唾液のみの歯磨きが推奨されているのなら、唾液で塩を溶かして歯磨きをしても良いのではないでしょうか?
塩歯磨きをすると、歯茎からも塩分が吸収されるので塩分の摂り過ぎが懸念されますが、マザーソルトでの「塩歯磨き」なら心配しなくて大丈夫。むしろ市販の粗塩入り歯磨き粉を使っている人の方が、塩分の過剰摂取を気にしなければならないと思います。
それと同じ理由で、塩風呂や、素肌に粗塩を摺り込む際にも、マザーソルトを使う方が安心です。また、私はドライアイの持病があるので、マザーソルトで作った生理食塩水を点眼しています。おかげで目薬の為に眼科に通い続ける必要が無くなったので、とても重宝しています。
マザーソルトは愛知県に本社がある株式会社フォーユーで取り扱っています。フォーユーはマザーソルトを原料にした味噌と醤油なども販売しており、それらの製品は食品添加物を使わない安全な食品となっております。
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