
単布団(たんぶとん)とは何か?
単布団は、臨済宗で坐禅の際に使用する三枚組の長座布団です。単布団の「単(たん)」とは、禅堂で僧侶に与えられる個人スペースの単位であり、曹洞宗でもこの単位を用います。因みに、一単は京畳(京間・1909×955㎜)と同じサイズです。
「単」は場所+役割の単位であり、一人分の持ち場なので、誰が座るかではなく何処に座るかが先に来ます。この思想は、坐禅、睡眠、食事の全てにおいて貫かれています。また、単布団は「物」ではなく「席」を指す言葉なので、「誰々が所有する単布団」というような考え方はしません。
何時頃から単布団が使われ始めたのかは定かではありませんが、白隠慧鶴(はくいん えかく)禅師は円形の座蒲を使用していたとの記録があります。日本国内で綿が普及したのは16世紀に入ってからなので、恐らくその頃に今の形になったものと思われます。
単布団の使い方は様々ですが、白隠禅師ゆかりの松蔭寺では、大きさの異なる3枚組の座布団を組み合わせて坐ります。
国内初の純粋禅道場と言われる建長寺では、S字に折って使っています。禅者に使い込まれた単布団は、綿が締まってカチカチの煎餅布団(せんべいぶとん)になっています。
インターネットで単布団を購入するなら、楽天ショップの一疋屋(いっぴきや)で注文する事になります。色は紺と黒の二色あります。管理人が注文した時は、約一週間ほどで届きました。
注意書きには、湿気と埃を取る為に、時々天気の良い日に2~3時間程度干す事、洗濯機による洗濯は出来ない事、汚れたら固く絞った布巾で速やかに汚れを拭き取る事と書いてありました。
長座布団を伸ばしてみると、こんな感じになります。長座布団を三つ折りにすると、正方形の座布団とほぼ同じサイズになります。長座布団は丸めたり、縦横の四つ折りにする事も出来るので、収納面で困る事はまずありません。
長座布団のS字折りの上に、横長の小型座布団を乗せて坐ると、体重で腰が沈み、その両脇を座布団で押さえられるので、この上無く安定します。汚れ防止に、シングル・ベッド用のマルチ・クロスを被せてから坐りましょう。
単布団は坐禅用の座具ですが、道具や仏具ではなく、言わば「単」に付属する生活用品です。その為、単布団の上で横になったり、背を伸ばす程度の仮眠をしても問題ありません。実際、雲水が単布団一枚だけを携えて旅に出て、座具兼寝具として使っていたとする史料が残っています。

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