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坐禅と単布団

2024年4月1日坐禅のススメ坐禅のススメ

単布団(たんぶとん)とは何か?

曹洞宗の禅寺では坐禅の際に丸い座蒲(ざふ)を使いますが、臨済宗では単布団と呼ばれる長座布団を使います。単布団の「単」とは、禅堂で僧侶に与えられる個人スペースの単位です。臨済宗と曹洞宗は、宗派の違いはあっても同じ単位を使っています。

何時頃から単布団が使われ始めたのかは定かではなく、中興の祖と名高い白隠慧鶴(はくいん えかく)禅師は円形の座蒲と使っていたという記録が残っています。日本国内で綿花の栽培が始まったのは江戸時代(16世紀)なので、その頃に今の形になったものと思われます。

因みに、一単は禅が初めて広まった京都の畳(京間・1909×955㎜)や、シングルベッドとほぼ同じサイズで、曹洞宗の雲水は文字通り「起きて半畳、寝て一畳」の空間で生活しています。臨済宗と黄檗宗は禅堂で坐禅修行、食事は斎堂や庫院(くいん)、睡眠は寮舎と分けている所が多いようです。

 

単布団の使い方は様々ですが、白隠禅師ゆかりの静岡県・松蔭寺では、大きさの異なる3枚組の座布団を組み合わせて坐ります。

 

 

国内初の純粋禅道場と言われる鎌倉・建長寺では、S字に折って使っていました。使い込まれた単布団は、綿が締まってペタンコになっています。

 

 

インターネットで単布団を購入するなら、楽天ショップの一疋屋(いっぴきや)で注文する事になります。管理人が注文した時は、約一週間ほどで届きました。値段は38800円でした。配送は佐川急便で、縦×80、横×80、高さ×40の大きい段ボール箱に入っていました。

注意書きには、湿気と埃を取る為に、時々天気の良い日に2~3時間程度干す事、洗濯機による洗濯は出来ない事、汚れたら固く絞った布巾で速やかに汚れを拭き取る事と書いてありました。もちろん長座布団と、正方形の座布団と、横長の小型座布団の三枚組です。

 

 

長座布団を伸ばしてみると、こんな感じになります。長座布団を三つ折りにすると、正方形の座布団とほぼ同じサイズになります。長座布団は丸めたり、縦横の四つ折りにする事も出来るので、収納面で困る事はまず無いと思います。

 

 

部屋がフローリングの場合は、座蒲の下に座布団を敷くか、畳マットのようなものが必要になります。どのみち何かを敷かないといけないなら、単布団の三枚組の方が統一感が出ると思います。

右の写真は、長座布団のS字折りの上に、横長の小型座布団を乗せたものです。この状態で坐った時、今までに無く姿勢がビシッと決まったので驚きました。体重で腰が沈み、その両脇を座布団で押さえられているような感じになるので、この上無く安定します。

 

 

単布団をそのまま使っていると汚れてしまいますし、広げたり折り畳んだりする時に埃が舞うので、シングル・ベッド用のシーツかマルチ・クロスを被せる事をお勧めします。また、本来の使い方ではありませんが、私は単布団を寝具として使う事もあります。

因みに、臨済宗の雲水は柏布団(かしわぶとん)と呼ばれる一枚二つ折りの布団で寝起きするそうです。ミニマリストの中にはキャンプ用の封筒型シュラフを寝具にしている人も居ますが、単布団+シュラフなら真冬でも毎日バッチリ快眠する事が出来ます。

 


ツムギ (紺) 臨済宗 ・ 座禅座布団 3枚セット (単布団)
 


ツムギ (黒) 臨済宗 ・ 座禅座布団 3枚セット (単布団)
 

 

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Posted by 清濁 思龍