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坐禅と単布団

2022年6月4日坐禅のススメ坐禅のススメ

単布団なら一疋屋(いっぴきや)

臨済宗の僧侶が坐禅の時に用いる「単布団」を購入するなら、京都の座布団専門店・一疋屋(いっぴきや)に注文するしかありません。管理人が楽天で注文した時は、約一週間ほどで届きました。値段は38800円でした。

配送は佐川急便で、縦×80、横×80、高さ×40の大きい段ボール箱に入っていました。注意書きには、湿気と埃を取る為に、時々天気の良い日に2~3時間程度干す事、洗濯機による洗濯は出来ない事、汚れたら固く絞った布巾で速やかに汚れを拭き取る事と書いてありました。

単布団は、長座布団と、正方形の座布団と、横長の小型座布団の三枚組になっています。

 

 

長座布団を伸ばしてみると、こんな感じになります。長座布団を三つ折りにすると、正方形の座布団とほぼ同じサイズになります。長座布団は丸めたり、縦横の四つ折りにする事も出来るので、収納で困る事はまず無いと思います。

 

 

三枚組の左の写真は、神奈川県の建長寺の坐禅堂で見た、S字折りを試した時のものです。建長寺の単布団は使い込まれてペタンコになっていましたが、新品の単布団はフワフワの状態です。

曹洞宗の座蒲ならそれ一つで良いと考えがちですが、部屋がフローリングの場合は座蒲の下に座布団を敷くか、畳マットのようなものが必要になります。どのみち何かを敷かないといけないなら、単布団の三枚組の方が統一感が出ます。

右の写真は、長座布団のS字折りの上に、横長の小型座布団を乗せたものです。この状態で坐った時、今までに無く姿勢がビシッと決まったので驚きました。体重で腰が沈み、その両脇を座布団で押さえられているような感じになるので、この上無く安定します。

 

 

因みに、「一休さん」で有名な京都の酬恩庵・一休寺では、このような形で単布団を敷いています。

 

 

これは神奈川県の松蔭寺で見た単布団の敷き方です。松陰寺は江戸時代に白隠禅師が住職を務めた禅寺です。

 

 

お遊びで、収納つきシングル・ベッドのマットレスをのけて畳マットを敷き、更にその上に単布団を敷いてみました。単布団とシングル・ベッドと京畳(1909×955㎜)はほぼ同じサイズのようです。

単布団の「単」とは、禅寺の僧堂で僧侶一人一人に与えられる個人スペースの単位です。臨済宗と曹洞宗の宗派の違いはあれど、共に「単」という単位を使っています。そして、その単位が禅が初めて広まった京都の畳と、ほぼ同じサイズとは興味深い。

まさに修行中の禅僧は「起きて半畳、寝て一畳」の生活を地で行っている訳です。

 

 

単布団がシングル・ベッドと同じサイズなら、当然の事ながらベッドシーツも同じサイズのものが使えます。試しにアジアン雑貨の店で購入した、インド綿製のマルチ・クロスを被せてみました。

単布団は坐禅をする度に折り畳むので、その作業中に結構な量の埃が舞います。それに、直接床の上に敷く物である所為か、結構汚れるんですよ。なので、普段は長座布団だけを折りたたんで坐禅をしています。

また、本来の使い方ではありませんが、私は単布団に坐って食事をしたり、即席の寝具や、ヨガマットとして使う事もあります。臨済宗の雲水は柏布団(かしわぶとん)と呼ばれる一枚二つ折りの布団で寝起きしていると聞きました。でもそれって、キャンプ用の封筒型シュラフですよね・・・。

 

 

単布団を日用使いの寝具とする試みは、下記リンク先の記事として纏めていますので、興味がおありの方は御一読ください。

禅的ミニマリズム・寝具編

 

 

 

単布団は一疋屋の店舗にも在庫が無いので、購入を希望する方は電話注文か楽天のサイトを利用する事になります。約4万円もする高額商品ではありますが、管理人は購入して良かったと思っています。


ツムギ (紺) 臨済宗 ・ 座禅座布団 3枚セット (単布団)
 


ツムギ (黒) 臨済宗 ・ 座禅座布団 3枚セット (単布団)
 

 

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Posted by 清濁 思龍